ふるさと中島
2022年3月11日 17時19分「中島には、あなたが幸せになるために必要なものはどれくらいありますか?」
今日の講演会で最初に聞かれた質問です。今日は講師2人をお招きして、「ふるさと中島への自信と誇りを育む講演会」を行いました。講師の2人は本校の卒業生と3年生の時の担任です。最初の問いに対して、彼女は中学生のときは「ほとんどない」と考えており、「早く島を出たい」「もっと広い世界で暮らしたい」と考えていたそうです。そんな彼女の考えが変わるきっかけの一つになったのが、3年時に総合的な学習の時間の一環で、参加した中島まち興し事業だそうです。最初はどうすればいいのかわからなかったようですが、話合いを重ねた結果、中島島外へのアピールも大事だが、まずは中島に住む人も幸せにしたいという思いでまとまりました。笑顔の輪を広げていきたいという願いを込めて「スマイリング(スマイル+リング)」と命名し、企画を考えたそうです。結果としてこのスマイリングは島内外から100人以上の人が集まり、大成功をおさめました。この経験の中で彼女が触れあった島の人たちの温かさや優しさが彼女の考えを変えるきっかけとなり、彼女は中島にかかわるすべての人を幸せにしたいと思うようになったそうです。
また、2人はそれぞれ形は違いますが海外での経験からたくさんのことを考えたそうです。その中で私たちが普段当たり前だと思っていることが、文化圏が違う場所では違うことにも触れていました。「こうあるべき」だという考えは独りよがりな考えとなってしまいます。「こうあるべき」を疑い、その土地、その文化に合った考えを持つことも大事ですね。
2人は年齢も違えば住んでいるところも違いますが、今回話を聞いていて、どちらにも言えることはパワーに溢れていることだと感じました。そして、2人ともが自分の経験をとても楽しそうに話しているのが印象的でした。
「大人は楽しそうですか?」
今日の講演会の最後に投げかけられた言葉です。楽しむことができるというのはそれだけパワーに溢れていることであり、さらに周りを巻き込んで楽しむことでそのパワーは何倍にも膨れあ上がるのだと感じました。みなさんの周りの大人は楽しそうですか?
彼女は先日高校を卒業し、4月からは県外の大学へ進学するそうです。しかし、彼女は最後にまた中島に戻ってきて夢を実現させると力強く語っていました。ふるさと中島から飛び立ち、広い世界でたくさんの経験をして、きっと一回りも二回りも大きくなって帰ってきてくれるでしょう。
この講演会には、お二人に縁のある本校OBの皆さんも沢山参加してくれていました。今日のお話から、皆さんの今後の人生やふるさと中島への関わりへの何らかのヒントが得られたらなら、幸いです。